ここ数年、金融機関での簿記検定対策セミナーを担当させていただいています。

実務に携わっているからといって、試験もスムーズに受かる!といかないのが、簿記の試験内容!

本当であれば、実務に密着した内容を試験範囲とし「実務能力=簿記検定合格」とするのが一番、良さそうなものですが
簿記検定では古い旧式の会計処理の流れを汲んでいるため、会計ソフトや分析の機械化が進んでいる昨今にとっては
非常にアナログな内容の問題です。

そのため、簡単に取得できると思われがちな簿記の資格ですが、試験問題に触れてみるとビックリ仰天!

実はとても奥が深く、見たこともないような会計処理まで出てくる始末です。

しかし、前号でも書きましたが、やはり「旧式アナログ」の基礎あっての「デジタル簿記」!

機械化によって集計された会計処理を「これはどうやって作られた数字?」と突き詰めていくと
実は、サッパリ!?となることも・・・

そう考えると、深くアナログ簿記に携わっていけばいくほど、複式簿記の起源や成り立ちの奥深さに触れ、そのように感じます。

さて、始まりで少し話題にしました金融機関での簿記検定対策セミナー

担当させていただくと、受講くださった方から色々な質問をいただきます。

そこで、いつも私が感じるのが「実務」と「試験」

同じ会計分野の話なのですが、金融機関でお勤めの方は常日頃、財務諸表を目にされることが多いからか、数字の成り立ちを“縦”に並べてイメージされている頭をお持ちの方が多いなと感じます。

しかしながら、簿記は言わずと知れた、「借方貸方」の”横“世界!
数字は左右に動いていきます。

質問いただいた内容に、一瞬「ん?」、頭のチャンネルを変えて、対応させていただくことも多々!

これはきっと「実務畑」と「試験畑」同じ数字でも、見る方向と角度が違うなと感じています。

質問に的確に答えるためには、私も”縦脳“を身につけるべく、ただ今、猛烈研究中!

簿記試験にチャレンジされる方は、是非、“横脳“を意識して勉強してみられることをオススメします(^^)